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2010年10月

●コンパクトデジタルカメラとデジタル一眼レフカメラ

デジタルカメラには、その名の通り、コンパクトで携帯のしやすいコンパクトデジタルカメラ、通称コンデジと、デジタル一眼レフカメラ、通称デジイチがあります。

コンデジとデジイチの一番の違いは、その大きさです。
コンデジに比べデジイチは、大きさも重量も、数倍大きくなります。
サイズが大きいということは、画像を記録するセンサー部分も大きくなり、センサー部分のより大きなデジイチのほうが、きれいな画像を撮る事ができます。
また、自動でピントを合わせてくれるオートフォーカス(AF)の性能も、一般的に、デジイチのほうがコンデジよりも優れています。
スポーツシーンなど、動きの速い被写体を撮影する場合は、コンデジのオートフォーカスではピント合わせが出来ない場合があります。
そして、デジイチの最大の特徴は、レンズの交換が可能ということです。
レンズにはそれぞれに特徴があり、レンズを交換することで、自分の意図した様々な写真を撮影することが出来ます。

こうしてみますと、デジタル一眼レフカメラに、全ての点において軍配があがるようにもみえますが、コンパクトデジタルカメラの最大の魅力は、その携帯性のよさにあります。バッグやポケットに入れて持ち歩くことが出来、いつでも手軽にきれいな写真を残すことが出来ます。

●ホワイトバランス設定

ホワイトバランスとは、白いものが白色に写るように色の調整をしてくれる機能です。
これは、デジタルカメラに限って付いている機能で、フィルムカメラには付いていません。
被写体に当たる光には、太陽の光や、蛍光灯や電球といったライトの光などいろいろな光があります。
人間の目は、どの光の下でも白色は白色と認識しますが、実際には光源の種類によって赤っぽかったり青っぽかったりしています。デジタルカメラでは、ホワイトバランスによって、どのような光の下でも白色は白色として写るように補正することができます。。

一般的なホワイトバランス設定は、次のようになります。
・オート:自然な色合いで写るように、自動的にカメラがホワイトバランスを設定します。
・晴天:晴れた屋外で撮影するときに自然な色に写ります。
・曇天:曇った屋外や、日陰、薄暮で撮影するときに自然な色に写ります。
・蛍光灯:蛍光灯の明かりで撮影するときに自然な色に写ります。
・電球:電球の明かりで撮影するときに自然な色に写ります。
・マニュアル:手動で自分の好みに最適な設定を行います。

通常はオート設定での撮影で問題はありません。思ったような発色が得られないという時や、実際とは違ったイメージの発色を得たいという場合に設定を変えてみましょう。

●構図

写真は、構図を少し変えて撮影するだけで、随分と違う感じを与えます。

構図の中で、最も一般的な基本となる構図は「三分割法」です。
三分割法とは、画面の縦と横をそれぞれ三分割した線で仕切り、主役となる被写体はその線の交点に置き、水平線などの画面上の区切りをその線上に置くという方法です。

被写体を画面の真ん中に置いて撮影した写真をよく見かけますが、こういった写真の構図のことを「日の丸構図」といいます。
日の丸構図は安定感のある写真になりますが、インパクトに欠ける平凡な写真になってしまうことにもなります。

三分割法を使い、画面の中心からわざと被写体をはずすことで、インパクトのある、なおかつバランスの取れた構図を作ることが出来ます。

線上で画面を区切った時、面積の大きいほうが主題となり、人物や花の向きなど被写体に向きがある場合は、向いているほうが広くなるようにします。
人物やペットを撮る場合は、目を三分割線の交点の上に置くようにします。

実際には、厳密に線上で区切ったり、交点の上にポイントを置いたりすることは難しい場合もあります。
そういう時は、中心から少しはずしてポイントを置くということを心がけるだけでも、三分割法に近付きます。

カメラによっては、ファインダーや液晶モニターに三分割線を表示できるものもありますので、有効に活用してください。

●赤ちゃんや子供を撮る

赤ちゃんは成長もはやく、一日一日表情もしぐさも変わっていきますので、赤ちゃんの成長過程で写真に収めておきたい瞬間というのは毎日のように訪れます。
赤ちゃんが初めて笑った時、初めてスプーンから食べた時、初めて歩いた時など、親子で一緒に感動した瞬間を思い出としてしっかり残しておきましょう。

そのためには、写真を頻繁に撮ることです。

インパクトのある良い写真を撮るためには、ファインダーが赤ちゃんで一杯になるように近づいて撮影します。
カメラのズーム機能も活用してください。
赤ちゃんに重点を置き、周りの余分なものは取り除くようにします。
背景をシンプルにすることも、赤ちゃんを際立たせるためには効果があります。

強い日差しよりもうす曇程度のお天気のほうが、肌をきれいに撮ることができます。
直射日光にあたると影が出来やすく、また、赤ちゃんもまぶしくて目を細めたり顔をしかめたりしてしまう場合があります。
お天気のよい日は、日陰の場所を選んで撮影するようにしましょう。

赤ちゃんは、ポーズをつけたり表情を作ったりすることは出来ません。
泣き顔や笑った顔、しかめっ面、どんな表情にも感情がこめられています。
全ての表情を写真に撮ることは、赤ちゃんの感情の全てを残すということになります。
可愛い笑顔だけの写真よりも思い出深いものになるでしょう。

ポートレートを撮るときは、アップで撮るほうが、表情が強調され、より可愛らしさを伝えることが出来ます。
少し離れたところからズームアップして撮るようにしてください。

子どもはよく動きますし、表情も豊かに変わっていきます。
その一瞬の表情を撮影するためには、連写モードを活用しましょう。
カメラのシャッターモード設定で連写モードを選んでください。
連写モードは、シャッターを押している間、シャッターを続けて切ることのできる機能です。
フレームを整えてピントを合わせたら、お子さんが動き始めてから連写で撮影します。
遊びの最中などに連写で撮影すると、自然な感じの、素敵な表情を撮影することが出来ると思います。

直射日光は顔に影が出来やすいのでポートレートの撮影には不向きです。
うす曇程度のお天気の日に、フラッシュを使うと、メリハリのある明るい仕上がりになります。
ただし、あまり近くに寄り過ぎると、画面が真っ白になってしまう場合もありますので注意してください。

背景でも全体のイメージが変わります。
明るい色の背景にしたほうが子供の表情が引き立ちます。

●ペットを撮る

大型犬の場合は、大きな身体を見栄えよく見せることがポイントになります。
犬の全身をフレームに斜めに入れるようにしましょう。
斜めに入れることで立体的になり、犬の堂々とした感じがよく現れた奥行きのある写真になります。
フレームに斜めに入れるには、犬の身体のラインを、フレームの対角線のラインに沿うようにして入れてください。
フレームは横位置でも縦位置でもかまいませんし、対角線のラインは、左上から右下、右上から左下、どちらでもかまいません。
また、必ず対角線上にあわせる必要もありません。
なるべく対角線に近いラインに合わせるように意識して、収めるようにしてください。

犬の表情の豊かさは口元にあらわれます。
アップでの写真を撮影するときは、口元の違いを意識して撮りましょう。
口を閉じた時の凛々しさ、舌を出している時の愛くるしい感じなど、その時々の表情を写真に収めて行きましょう。

空を背景に撮影すると、また少し違った感じの写真になります。
曇り空での白い空でも、青空でも、犬の表情が引き立ちます。
犬の顔の下から覗き込むような感じでコンパクトデジタルカメラを向けて撮ります。
フレームの確認が出来ないまま撮ることになりますので、何度も撮って、液晶画面で確認して気に入ったものを残していきます。
普段見られない角度からの犬の表情を残すことが出来ます。

小型犬は動きがすばやく、なかなかじっとしてくれない場合が多く、アップの写真を撮るのは簡単ではありません。
そんな時は、抱っこをして撮るといいでしょう。
抱かれることで犬も落ち着きます。
落ち着いた時は、アップの写真を撮る絶好のシャッターチャンスです。
二人一組になって、一人が犬を抱き上げ遊び相手になり、一人が写真を撮影します。
遊んでいる時の、犬の様々な表情を撮っていきましょう。
おもちゃなどで視線を引き付けておくのも効果的です。

逆に、動き回っている時にも、面白い写真が撮れます。
散歩中や庭の中で、犬はいろいろなものに興味を示します。
その興味を示したものと並べて写真に収めてみましょう。
自由に歩き回らせる場所があるようなら、カメラ片手に犬の跡を追いかけてみてはいかがですか。

フレーム一杯に大きく堂々と写ったポートレートを撮るのでしたら、犬の足元から見上げるように撮ってみましょう。
コンパクトデジタルカメラを足元にもって行き、見上げるようにして撮ります。
フレームを確認しながら撮ることができませんので、何度も撮り、どの角度で撮れば上手にフレームに収まるのかを液晶画面で確認し、微調整しながら撮っていきます。

走り回っている時のイキイキとした動きを表現するには、多少のブレも逆に効果的です。
ブレといっても、手ブレではなく、犬の動きのブレです。
少し離れたところから、動き回る犬をズームで寄って撮影します。

猫を撮るために一番必要なものは根気です。
もともと気まぐれな性格ですし、臆病な猫はシャッター音を怖がったり、カメラを向けるだけで逃げていってしまうこともあります。
逃げてしまう猫はズームアップ機能を使って撮影してみましょう。
猫に気付かれないように遠くから撮影をします。
ただし、ズームアップでの撮影は手ぶれを起こしやすいので、注意が必要です。

シャッターチャンスを逃さないために、カメラを構えてずっと待ち続けるのもいいですが、二人一組になって撮影するのも一つの方法です。
一人がネコじゃらしなどのおもちゃを使って猫の気を引き、もう一人がその様子を撮影します。
猫同士がじゃれているような時も、絶好のシャッターチャンスといえます。

自然の光の中で撮るようにしましょう。フラッシュを使うと、目が光った写真になってしまうからです。
また、日中の屋外など、明るすぎる光のなかで撮影すると、瞳孔が細くなってワニの目のようになってしまいます。
黒目がまん丸のかわいらしい写真を撮りたい場合は、明るすぎる場所での撮影は避けましょう。
室内で、部屋の照明や外からの自然光が目に反射するように撮影してみてください。
猫の目がキラッと光った写真になります。
光が瞳に入った写真を撮るときは、胸元から上を中心にフレームを作り、目元にピントを合わせて撮ってみましょう。

目線はいろいろと変えながら撮っていきましょう。
上から見下ろした写真ばかりでは面白くありません。
猫と同じ高さか、下からの目線で撮ると、表情もよくあらわれます。

●花を撮る

一輪の花をアップで撮りたいと思って、カメラを出来る限り花に近づけようとしても、なかなかピントが合ってくれないというときは、撮影モードを確認してください。
デジタルカメラのほとんどの機種には、クローズアップで撮影できる機能が搭載されています。
名称は、クローズアップ撮影、接写モード、マクロ撮影など、メーカーによって異なりますが、全て近接撮影を指しています。
名称は異なりますが、この近接撮影モードのマークは、各社共通で花のマークになっています。
チューリップの花のようなイラストがありましたら、それが近接撮影モードのマークです。

同じ近接撮影モードでも、機種によって、ピントの合う距離は違います。
最も近づいて撮影することの出来る距離のことを最短撮影距離といいますが、この最短撮影距離がカメラの機種によって異なるためです。
最短撮影距離が短いほど、よりクローズアップした写真を撮影することが出来ます。

これからカメラを購入されるという方は、どういう花の写真を撮りたいのかにあわせて、最短撮影距離からカメラ選びをするのもいいかもしれません。
よりクローズアップした写真を取りたいとお考えの方は、最短撮影距離のより短いものがいいでしょう。

●料理を撮る

料理の写真は独特で、写真を見て食べたくなるようなおいしそうな感覚(シズル感という)を出すことが一番大切になります。

まず、撮影モードを接写撮影モードにしましょう。
料理を撮る場合は、ほとんどが席に着いた状態での、近距離からの撮影になると思います。
きれいにピントを合わせるために、接写撮影モードにしてください。
デジタルカメラの機種によっては、クローズアップ撮影、マクロ撮影などとなっている場合がありますが、接写撮影モードのマークはどの機種でも共通の花のマークが採用されています。
モード設定をしたら、シャッターを半押しして、きちんとピントを合わせて撮影します。
次に、ホワイトバランスを調整します。
ホワイトバランスをオートの状態のまま使用されている方は、それを調整するだけでずいぶんと写真の仕上がりが変わるはずです。
白熱灯や蛍光灯など、お店に使われている電灯の種類にあわせて、ホワイトバランスを調整してみてください。
その上で、数枚の写真を撮り、確認しながら、最適なホワイトバランスを選びましょう。
撮影時の手ぶれを防ぐには、机に両肘をついて、両手でしっかりとデジタルカメラを持って構えます。
また、大きく撮った写真を、ブログに載せる時点で画像を縮小することで、手ぶれのある画像もそれほど目立たなくなります。

シズルとは、英語のsizzleからきています。
sizzleは、英和辞書によると、「(油で揚げたときのように)シューシュー(ジュージュー)いう」という動詞と、「シューシュー(ジュージュー)いう音」という擬声語の名詞の二つの意味を持ちます。
また、国語辞書では、「広告表現で、消費者の五官に訴えて購買意欲をそそる手法。また、購買意欲。」とあります。

これらのことから、写真撮影の時に使われるシズル感とは、被写体の質感をとらえるという意味合いを持ちます。
写真を見るだけで、その被写体の持つ感触が手に取るように伝わるということが、シズル感ということになります。

料理の写真を撮る場合に、一番初めに考えたいのが、反射によっていきいきとしたシズル感を伝えることです。
そのためフラッシュは使いません。
窓から入る太陽の光や、室内のライトの光を利用します。
料理をどの位置から撮影すると、光が反射するのかを考えながら撮っていきます。

次に大切なのは、しっとりとした感触を伝えることです。
立ち上る湯気の感触や、ふんわりとした柔らかさ、水気を含んだみずみずしさなどを表現します。
光の反射だけに頼ろうとすると、単にテカテカしただけの写真になってしまいかねません。
光をうまく使いながら、しっとり感を出せるように、何度も挑戦してみてください。

●花火を撮る

花火撮影は奥が深く、写真に望むものによっていろいろなテクニックがありますが、コンパクトデジタルカメラでも、コツさえつかめば花火をきれいに撮影することができます。ここでは、初心者の方にもわかりやすいよう、ポイントを三つにまとめました。

◆撮影モードを設定する
「花火撮影モード」に設定します。
「花火撮影モード」がなければ「夜景撮影モード」を選びます。

◆カメラを固定する
「花火撮影モード」「夜景撮影モード」の特徴は、シャッターの開いている時間が長いということです。
写す被写体の明るさによって、開いている時間は自動的に変化します。
明るいものほど短く、暗いものほど長くなります。
シャッターを長い時間開いて撮影することを長時間露光撮影といいます。
長時間露光撮影では、シャッターが開いている間にわずかでもカメラがぶれてしまうと、手ぶれ写真となってしまいます。
それを防ぐために、カメラは必ず固定して撮ります。
カメラの固定方法の基本は、三脚を使うことです。
三脚がない場合は、どこか土台となるようなところに固定してください。花火の会場を下見しどの方向から花火が上がるのかを把握し、場所を確保しておきます。
カメラの固定が出来ましたら、画面を整えます。
ズームレンズでアップにするのか、広い範囲を撮るのか、自分の撮りたい構図を作ります。
◆タイミングよくシャッターを押す
花火の光の線を芯からきれいに写すためには、花火が開く瞬間を狙ってシャッターを押します。カメラに触れずにシャッターを押せるレリーズがあると便利です。花火が打ちあがり開き切って広がるまで数秒かかります。
B(バルブ)という設定にするとシャッターを押している間写ります。
タイミングが遅いと、花火の光の線が途中から始まる、中途半端な花火になってしまいます。
またシャッター速度を早くすると止まった映像の花火が撮影できます。その場合、撮影感度(ISO)を大きくするほど明るい画面になります。明るすぎると思ったら、シャッター速度をより早くしたり、撮影感度を落とします。

●旅行の写真の撮り方

旅行中の写真をより効果的に撮影するには、観光地の特徴的なシンボルを一緒に写しこむようにしましょう。
観光地の名前の入ったものや代表的な風景などが写っていれば、あとから見てもわかりやすいですよね。
風景などを中心にして画面を作り、人物はその中に添えるようにします。

並び方にも工夫が必要です。
横に一列に並ぶのではなく、互いに前後になるように並んでみましょう。
立体感やリズム感のある写真になります。
少人数でしたら縦に並ぶのもいいでしょう。
背の高さの違いや、前の人がしゃがむことによって、それぞれの顔が前の人の影にならないように注意して並びます。

高いところから見下ろすように撮影してみても、面白い写真ができます。
顔の位置が一番手前にくることで、表情を効果的に撮影できます。
この場合も、並び方に変化をつけましょう。

鉄道や飛行機の車窓をフレームとして効果的に使うこともおすすめです。
旅行中に乗った乗り物や、窓から見えた風景、乗り物の中の様子などもよい思い出として残すことが出来ます。

●ツーショットを撮る

恋人とのツーショット写真をきれいに撮るポイントをご紹介しましょう。
携帯電話のカメラは、撮りたいと思ったときにすぐに、気軽に撮影できますが、なかなかうまく撮れないとおっしゃる方も多いと思います。
コツは、目線より少し上から撮ることです。
上目遣いの目線は、女性をきれいに撮る撮影方法の一つでもあります。

コンパクトデジタルカメラで撮影する時は、セルフタイマーを使いこなせるようにしておきましょう。
他の人に頼んで撮ってもらうよりも、自分たちのペースで撮ることができます。
人目があると少し照れくさいような寄り添った写真も、セルフタイマーを使えば、視線を気にせずにすみます。
デートの最中に、カメラの扱い方で慌てないように、ご自分のカメラのセルフタイマーの癖をよく把握しておきましょう。
セルフタイマーで撮影するためには、カメラを置く場所が必要です。
ちょうどよい場所が都合よくあるとは限りませんので、三脚を用意しましょう。
最近はコンパクトカメラ用の小さなサイズのミニ三脚も多く出回っています。

カメラの準備が調ったら、次は並び方です。
上半身だけのツーショットで撮影する場合は、女性が主役になるようにしましょう。
女性を前面に出し、前後に重なるようにして男性が並びます。
カメラを三脚にセットし、女性を中央に置くような形でフレームを作り、セルフタイマーのシャッターを押したら、男性が女性の後ろから回りこんでポーズをとり、シャッターが切れるのを待ちましょう。

●夕陽をバックに撮影する

夕陽をバックに撮影してみると、夕陽はきれいに撮れているのに人物は真っ黒ということが少なくありません。

夕陽も人物もきれいに撮影するためのポイントは、フラッシュを使うことです。
人物だけが暗くなってしまうのは、デジタルカメラのオート設定が背景の夕陽の明るさを目安に撮影するためです。
人物にフラッシュの光をあてることで、人物が暗くなることを防ぐことができます。
デジタルカメラのオート設定モードで撮影している場合は、夕陽の明るさがありますので、そのままではフラッシュは光りません。
「フラッシュ強制発光」に設定してください。
この時、フラッシュの光が強すぎると、人物が明るくなりすぎてしまいます。
フラッシュの光が届くか届かないかの距離まで移動して撮ってみるといいでしょう。
お使いのカメラにフラッシュの光量を調節する機能がついているようでしたら、光量を少し落として撮影してみてください。

最近のデジタルカメラには、「夕日と人物を撮る」というシーンモードがあるものもあります。
その場合は、このモードを使うことで、きれいに撮影することが出来ます。

フラッシュを使わずに、わざと人物を暗くする撮影も、撮影方法の一つではあります。
夕陽の光のなかに人物のシルエットが浮かび、幻想的な写真になります。

●夜景を背景に撮る

以前は、テーマパークなど特別な場所に行かなくては見られなかったイルミネーションも、最近では一般の家庭でも手軽に飾り付けができるようになり、いろいろと凝ったものも多く出回るようになりました。
イルミネーションや夜景を背景に写真を撮影する機会も増えてきています。

そうした写真を撮ったときに、フラッシュを使うことで人物はきれいに撮れるのですが、肝心の夜景やイルミネーションがきれいに写りません。
確かにイルミネーションも写ってはいるのだけど、見た目よりも暗くなってしまい、イメージと全然違う写真になってしまったという話はよく聞きます。

これは、シャッタースピードが原因でおこります。
デジタルカメラをオート設定にし、通常のフラッシュ設定で撮影しますと、手ぶれを起こさないように、シャッタースピードを自動に設定します。
このシャッタースピードでは早すぎて、背景のイルミネーションがきれいに写りこまないため、暗い感じに写ってしまうのです。
夜景やイルミネーションをきれいに写すためには、シャッタースピードを長くして、明かりを写し込む必要があります。

フラッシュ設定をスローモードにしてください。
スローモードは、フラッシュを発光させたあともシャッターが開き続けていますので、その間にイルミネーションや夜景を写しこむことが出来ます。
シャッタースピードが長くなりますので、必ず三脚などで固定して撮影しましょう。

●紅葉を撮る

紅葉を美しく撮影するポイントは、露出補正をすることです。
撮影した紅葉を液晶画面で見てみると、液晶画面の紅葉の色が実際の紅葉の色と違って見えてしまうことはよくあります。
そういった時に色の明るさを調整するのが、露出補正機能です。
露出補正をプラスに設定すると明るく写り、マイナスに設定すると暗く写ります。

ほとんどのデジタルカメラは、露出補正を1/3ずつや1/2ずつ調整できるようになっています。
デジタルカメラの設定を確認してみてください。

赤色の美しいもみじを撮影する場合は、露出補正をマイナスに設定してみましょう。
よりマイナスに設定するほど、深い赤い色を表現することが出来ます。

黄色が鮮やかなイチョウの木を撮影するときは、逆に露出補正をプラスにしてください。
露出補正をマイナスに設定し暗く写すと、黄色が濁った感じになってしまいます。
明るく写すことで、鮮やかな黄色となりイキイキとした感じを表現することが出来ます。

露出補正をどれくらいに設定するのかを決めるためには、まずは、露出補正のかかっていない状態の色の具合を確認してください。
その写り具合を基準値として考えて、調整しながら何段階かにわけて撮影していき、撮りたい紅葉のイメージにあうよう、確認していきましょう。

●ケータイのカメラで撮る

最近ではカメラ機能の充実した携帯電話も多く出回っています。
携帯電話はいつも持ち歩いているものですので、シャッターチャンスを逃すことなく写真を撮ることも可能です。
報道写真に、携帯電話のカメラで撮影した一般の方の写真が載るということも珍しくなくなりました。

携帯電話のカメラでの撮影で、一番問題になるのは、手ぶれです。
どうすれば手ぶれのない写真を撮ることができるのかを、ポイントをまとめてみました。
手ぶれは、シャッターを押すときにカメラが動いてしまうことで起こります。
よく見られるのが、携帯電話本体を片手で縦の向きに持ち、被写体にできるだけカメラを近づけようとして腕を一杯まで伸ばして構えている姿です。
そしてシャッターであるセンターボタンを親指で押すという撮り方です。
これでは、どうしても手ぶれが起きてしまいます。
手ぶれを防ぐためには、携帯電話を固定した状態で撮影しなくてはいけません。
肘はわき腹につけて、携帯電話は横の位置で、両手でしっかりと持って構えましょう。
液晶画面の部分はないものと考え、コンパクトデジタルカメラを両手で持つのと同じような格好になります。
縦の位置の撮影するのならば、センターボタンの裏の辺りに指を添えてシャッターを切ると、シャッターを切るときに生じる前後の手ぶれを防ぐことが出来ます。

手首に巻きつけることのできる長さのストラップをお使いでしたら、手首に巻きつけて構えると、さらに手ぶれを防ぐことが出来ます。

携帯電話のカメラで写真を撮影する場合、周囲の明るさも問題になります。
できれば日中の明るい場所で、自然の光のもとで撮ることをおすすめします。
屋内など暗い場所で撮る場合は、フラッシュを使って撮りますが、携帯電話のフラッシュの光は、あまり強くないものがほとんどで、それほど遠くまで届きません。
出来るだけ近付いて撮るようにしましょう。

携帯電話のカメラにも、デジタルカメラと同様の「シーンモード」設定の機能がついたものが増えてきています。
シーンモードは撮影する場所や被写体に合わせて、カメラを適した設定してくれる機能です。
ぜひ活用してみてください。マクロモードの機能を持った機種もあります。
マクロモードは接写モード、クローズアップモードもいい、被写体に近付いて撮影するときに使います。
数センチの距離まで近付いて撮ることのできる機種もあります。
マクロモードで撮影するときは、画面から被写体がはみ出すくらいにして撮ってみましょう。
より臨場感のある写真になると思います。

手ぶれ補正や露出補正の機能のついた機種もあります。
露出補正は、マイナスに設定するほど暗く写すことができ、プラスに設定すれば、逆により明るく写すことができる機能です。
手ぶれ補正は、設定をオンにすることで、手ぶれを防止してくれます。
便利な機能はできるだけ活用して撮影しましょう。

●オークション用の商品を撮る

不用になってしまったけれど捨てるには惜しい。そういったものをネットオークションに出品する場合、自分では使わないものも、どなたかに有効に使ってもらえるのならという売る側の気持ちと、中古品でもいいから安く手に入れたいという買う側の思いが一致した値段で取引が成立するのが理想となります。

また中古専門店で書籍やCDなどを安価で購入し、ネットオークション等で高値で取引をして差額を利益とすることや、そうして収入を得ている人たち、「同業者の中間に立ち、売買の仲介をしてその手数料を取ること。また、それを生業としている人。」を「せどり」といいます。

ただ、全てがインターネット上での取引となり、実際に商品を手に取って確認するということが出来ないことが難点でもあります。
そのために、オークションの商品案内に載せる、商品の写真は、売る側にとっても、買う側にとってもとても重要になってきます。

オークション出品用の写真の撮り方についてまとめてみました。

カメラは高級なものを用意する必要はありません。
携帯電話のカメラ機能でも十分使える場合もあります。
ただし、出来ればホワイトバランスや露出補正の設定があるカメラのほうがいいでしょう。

商品の背景となるバックスクリーンはぜひ用意してください。
写真撮影用の本格的なものである必要はありません。
模造紙やフェルトなど厚手の布で代用できます。

照明は出来れば用意しましょう。
部屋の照明だけでは明るさが足りずに暗い写真になってしまう場合があります。
こちらも撮影用のものではなく、ご家庭にある蛍光灯の電気スタントで十分です。

三脚もあると大変便利です。
カメラを固定することで、手ぶれを防ぐことが出来ます。
三脚がない場合は、机の上やいすの上などに置いて固定するだけでも効果はあります。
本やCDを好みの高さまで積み上げた上に固定してもいいでしょう。
ただし、撮影中に崩れないように注意してください。
最近では、デジタルカメラ用のコンパクトな三脚も多く出回っています。
100円ショップで手に入る場合もあります。
シャッターはセルフタイマーやリモコンを利用しましょう。これも、手ぶれ防止のためです。
フラッシュは厳禁です。商品に反射したフラッシュの光が写りこんでしまいます。
カメラが自動的にフラッシュを発光させてしまわないように、フラッシュは発光禁止の設定にしておきましょう。
明るさが足りないという場合は、電気スタンドなどを利用して明るくしてください。
フラッシュの光だけでなく、部屋の照明も光を反射させて写真に写りこんでしまう場合があります。
そういう時は、商品を床に寝かせて撮影するのではなく、立てて撮影しましょう。
ただし、ガラスや金属といった光沢感を出したいような場合など、光の反射を利用した方がよい商品もあります。

実際に撮影しながら、露出補正を調整していきます。
プラスに設定すると明るく写り、マイナスに設定すると暗く写ります。

書籍やCDを、商品として撮影する場合のコツです。

書籍名や著者名がわかるように、表紙を真上から撮影するのはもちろんですが、文学全集や何巻にも及ぶ漫画の単行本などは、全巻揃っているのか、単巻のみなのかがはっきりと分かるようにする必要があります。
その場合は、本立てを使い、立てた状態で撮影しましょう。
立てて並べることで、背のヤケの程度や小口の汚れ具合などもわかりやすくなります。

ズーム機能を使わずに、カメラを商品に近づけて撮った場合、書籍やCDがゆがんでしまう場合があります。
これを防ぐためには、少し離れた位置からズームアップをして撮影してください。

商品の状態ははっきりわかるように撮影しましょう。
購入者は中古商品と知って購入するわけですが、汚れや傷みがひどい場合は、その部分はクローズアップして撮影します。
カメラのマクロモードに設定して撮影すれば、きれいにピントをあわせることが出来ます。

●レフ板の作り方

レフ板は、光源を反射させた光で被写体を照らすために使います。
そうすることで、本来なら光源の光によって影になってしまう部分にも光を当てることができ、明るく撮影することが出来ます。
光源と、その反対側の二方向から光が当たることで、立体的な写真を撮影することができます。

100円ショップで手に入るもので、レフ板を簡単に作ることが出来ます。

素材が発泡スチロールのような、工作用のボードを購入します。
両面が白いものが最適ですが、片面だけが白いものでも構いません。
他に、カッターナイフと補強用の白いガムテープを用意します。

ボードは白い面を内側にして二つ折りの状態で使いますので、背になる面にカッターナイフで切込みを入れていきます。
完全に切離してしまうのではなく、ボードの厚みの半分くらいのところまで切込みを入れます。
白い面を内側にして二つに折り、内側の折り線を白いガムテープで補強します。

これでレフ板の完成です。

被写体をはさんで、光源からの光を反射できる位置に、白い面が被写体側になるようにレフ板を置きます。
レフ板を被写体に近づけたり遠ざけたり、角度を変えたりして、反射の度合いを調整してみましょう。
カメラの液晶画面などで明るさを実際に確認しながら、レフ板の位置を決めます。

さらに明るく照らしたいという場合は、銀色のレフ板を作るといいでしょう。
作り方は簡単です。
今まで使っていた白いレフ板の内側の全面に、銀色のアルミテープを貼るだけです。
アルミテープも100円ショップで手に入れることが出来ます。

●撮影用ボックスの作りかた

オークション出品用の品物や、ブログに載せたいコレクション品などの小物を撮影するときに便利なのが、撮影用の照明ボックスです。
照明は、なくても撮影できますが、照明を効果的に使うことで、数倍もきれいな、見違えるような写真を撮ることができます。

とはいえ、市販されている撮影用の照明ボックスは、数千円から数万円もします。
100円ショップグッズを使ってできる、安価で、簡単な作り方をご紹介しましょう。
照明は、家庭にある、机上用の蛍光灯スタンドで大丈夫です。
ほかにもレフ電球、白熱灯がありますが、白熱灯はライト部分が熱くなりますので、照明ボックスを焦がしたりする場合があります。
火災の原因になり危険ですので使用の際は注意してください。
ライトは1灯でも十分ですが、2灯あればより効果的に使うことが出来ます。
2灯使う場合は、同じ種類のライトを使ってください。

購入するのは3点です。
・折りたたみ式のメッシュ製収納ボックス
・不織布製の洋服カバー
・フェルト生地

収納ボックスは、ワイヤーの枠を折りたたむと平たくなり、広げるとボックス型になるものです。
衣類の収納やランドリーボックスとしてよく使われます。
大きさは一辺が40センチ程度の正方形で、色は白色のものを選びます。

フェルト生地は被写体の背景に使います。
色は好みのものを選んでください。
カラーペーパーでも代用できます。

このほかに、ハサミと両面テープを用意してください。

作り方
◆収納ボックスの3面に不織布を貼り付ける。
収納ボックスは口の部分が撮影口になりますので、横向きに使うことになります。
横を向けた時に、上面・左面・右面となる面に洋服カバーの不織布を貼ります。
収納ボックスのメッシュ面の大きさにあわせて、洋服カバーの不織布をはさみで切ります。
面の大きさよりも少し大きめに切った方が作業しやすいと思います。
切り終えたら、ボックスのメッシュ面に、外側から両面テープを使って貼っていきます。
四隅に両面テープを貼って、たわみがないようにピンと張らせていきます。
しっかりとしたものを作りたい場合は、縫い付けていっても構いません。

◆バックスクリーンをとりつける。
バックスクリーンにはフェルト生地を使います。
ボックスの口を上に向けたときに底になる部分の一辺を上端にして、横に向けたときに底面になる部分までの2面に、内側へフェルト生地を貼っていきます。
フェルト生地は、ゆったりとカーブを描くようにボックスの口まで伸ばし、ボックス口から少しはみ出すくらいの長さにします。
余分な部分はカットしてもいいですし、折り曲げて使っても構いません。
このフェルト生地をいろいろな色に取り替えることで、バックスクリーンの色を変えて撮影することができます。
取替が簡単なように、フェルト生地は、両面テープやマジックテープを使って貼り付けていくと便利です。
フェルト生地だけでなく、厚手の布やカラーペーパーなどを使うことも出来ます。

以上で照明ボックスは完成です。

出来上がった照明ボックスを使っての撮影のしかたです。
ライトは、蛍光灯のデスクスタンドなど、ご家庭にあるもので十分です。
1灯でも大丈夫ですが、2灯あると被写体の影をなくすことができ、より立体的な写真を撮ることができます。
2灯使う場合は、ライトの種類を同じものにしてください。

1灯の場合は、照明ボックスの上からライトを当てます。
2灯の場合は、上からと、左右のどちらか一方から当たるようにセットします。
上から当てる方のライトを強くして、左右から当てるライトはそれよりも弱くします。
割合でいいますと、上からの光の強さが10とした場合、横からの光の強さは6〜7程度になります。

ライトの強弱の設定ができない場合は、ライトを置く位置を離したり近付けたりして、被写体との距離を調整することで強弱をつけてみてください。

ライトの種類によって、カメラのホワイトバランスの設定も調整してください。
液晶画面で実際にチェックしながら、見た目と一番合うホワイトバランスを選んでいきましょう。

撮影する小物は、あまり奥の方へ置かずに、ボックスの真ん中辺りに置きます。
縦位置で撮影すると、画面の上半分の背景部分がバックスクリーンによってきれいに収まり、奥行きのある写真が撮れます。
この時、バックスクリーンにたわみやしわなどがあると写り込んでしまいますので、注意しましょう。
小さなものはマクロモードで撮ることで、より鮮明に撮影できます。

●クレイアニメーションを作る

粘土でできたキャラクターが動くアニメーション番組をテレビなどで見た人も多いと思います。
まるで本当に生きているようにも見え、けれどもやっぱり粘土で作られていることも確かで、不思議な感じのするアニメーションですね。
あれはクレイアニメーションといい、デジタルカメラを使って、家庭でも作ることが可能です。
少しずつ動かした粘土を、デジタルカメラで撮影し、その写真をパソコンのソフトでつなげて再生します。

デジタルカメラを使って、クレイアニメーションを作ってみませんか。
自分で考えたキャラクターが動く様子は、大人でも感激しますよ。

◆準備するもの
・デジタルカメラ(一眼レフカメラでもコンパクトカメラでもどちらでも構いません)
・三脚
・粘土(おすすめはclaytoonという粘土です)
・紙コップ(土台に使用)
・アクリル板(透明のもの、最低でも30×20センチ位の大きさのものを用意します)
・画用紙(背景に使用します)
・クレヨンまたはカラーペン(背景を描く時に使います)
・ガムテープ
・両面テープ
・粘土へら
・ウェットティッシュ(指についた粘土を拭くためのものです、濡らしたタオルでも何でも構いません)
・パソコン
・Windows ムービーメーカー(パソコンソフト、WindowsXPなどに付属でついています)

粘土は、時間が経つと乾いてしまうものは避けます。
少しずつ動かしながら撮影するという作業の途中で乾いてしまい、ボロボロと崩れていってしまいます。

準備が調ったら、次は、撮影するための舞台を作ります。
ここで大切なのは、舞台が動かないようにしっかりと作ることです。
ひとコマずつ撮影していく途中で舞台が動いてしまうと、絵がずれていってしまいます。
床は、直接ガムテープを貼ることのできる、フローリングの床を選びます。
天井のライトの真下は、アクリル板に光が反射して写りこんでしまいますので避けましょう。
ライトが写り込まないような場所を探します。

場所が決まったら、逆さにした紙コップを四隅に立てて土台の位置を決めます。
その上に載せたアクリル板が、粘土を動かす舞台となります。
紙コップの部分は、写真には写しません。
粘土を動かすスペースが十分とれるように考えながら、紙コップの位置を決めていってください。

位置が決まったら、動かないように紙コップをガムテープで床に固定します。
紙コップの底の部分に両面テープを貼り、アクリル板を固定します。

次に、アクリル板の真上に三脚を立て、アクリル板と並行になるようにデジタルカメラをセットします。
ファインダーをのぞいてみて、土台の紙コップを画面に入れないようにズームアップしていきます。
この画面に映っている部分が、アニメーションの舞台となります。

画面が決まったら、アクリル板の下に画用紙を入れ、画面に写っている部分をマーキングします。
ここが背景となります。
あとで、クレヨンなどで絵を描きこんでいきます。

これで舞台の完成です。

舞台が完成しましたら、キャラクター設定とストーリー作りに入ります。

最初はあまり複雑でないストーリーからはじめましょう。
キャラクター設定も、単純な形のほうが、表情や動きを表現しやすくなります。
キャラクターが画面上を移動するという動きだけではなく、目などの表情や、手足の動きを表現するのも楽しいですね。
その場合は、あらかじめ、三日月形やまん丸などといったいろいろな形の目のパーツや、手足の形を作っておくようにします。

キャラクターとストーリーが決まりましたら、背景を作ります。
先ほどアクリル板の下に入れた画用紙の、マーキングした内側にストーリーにあった背景を描き込んでいきます。
ストーリー展開によって途中で背景を変えてもいいでしょう。
背景が必要ないようでしたら、無地の色画用紙でも構いません。

撮影開始の前に、デジタルカメラの設定を確認しておきましょう。
コンパクトデジタルカメラの多くは、しばらくの間カメラを動かさずにいると自動的に電源が切れる節電モードがついています。
節電モードの設定を切ることができるようなら、切っておいてください。
せっかくセットした画面も、節電モードによって電源が切られることで元に戻ってしまい、セットし直さなくてはならず、同じ画面を安定して撮影し続けることが難しくなります。

画像のサイズは大きくする必要はありません。
逆に、大きすぎるとパソコンに取り込んだときに、ソフトが動かなくなってしまうこともあります。

それでは、いよいよ撮影開始です。
まず、上に何も乗せていない状態のアクリル板を4枚撮ります。
これは最初の間(ま)となる部分です。
次に、キャラクターなどの動かしたい部分を、少しずつ動かしながら、一枚ずつ撮っていきます。
5ミリくらいずつ動かしていくと、かなり滑らかな動きになりますが、大きく動かしたいときは1センチくらいずつ動かしてもいいでしょう。
画像に粘土を動かした跡が残らないように、アクリル板に残った汚れは、その都度きれいにふき取りながら撮影していきます。

撮影が全て終了しましたら、カメラの液晶画面を見ながらコマ送りをしてみてください。
パラパラ漫画のように動いて見えるはずです。

うまく撮影できているようでしたら、画像をパソコンに取り込みます。
探しやすい場所にフォルダを一つ作り、その中に全部取り込みます。

Windowsに付属で入っているムービーメーカーを立ち上げます。
ムービーメーカーは、画像をつなげて動画の作成をしたり編集などをしたりするための無料のソフトです。
この中に、撮影した画像を全て取り込み、再生ができれば完成です。

粘土を動かすコツや、撮影の仕方に慣れてきましたら、キャラクターの複雑な動きやストーリー展開にも挑戦してみてください。



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